廃人同然の鬱エピソード①

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廃人同然の鬱エピソード①

双極性障害の治療が始まり、気分安定薬のラミクタール、離人症・現実感消失対策のソラナックスなどいくつかの薬を飲みました。  途端に初めての鬱になりました。理由は分かりません。    全くやる気も起きず、身体が思うように動かないのです。だるくてだるくて、寝室の隣のリビングまで貞子のように這ってしか移動できなくなりました。    鬱に日光浴が効果的と知った兄に、 「太陽に当たる為に散歩に行こう」 と言われましたが、起き上がるのもしんどいのに散歩なんて出来るわけがなく。  どうしようもないので、寝室のカーテンは開けたままにして、自然と光が入るように工夫しました。    太陽の光を浴びて体内リズムが戻りそうなものですが、ほとんど起きていられませんでした。当たり前ですが、1日中横になってばかりだと夜は眠れないので、日中は布団で横になったり、たまには短い時間ですが椅子に座ったりを繰り返していました。    体は思うように動かず、気力もわかず、通院以外の外出は出来ませんでした。    きちんと眠れるように睡眠薬を飲んでみたら、夜中に意味不明な文字をノートに書き殴っていました。  起きるのがこんなにしんどいのに、寝ながら椅子に座って文字を書いていたなんて。  朝起きたら指に大量のマジックがついていて分かりましたが、全く記憶にありません。夢遊病のような状態で背筋がゾッとしました。    時々、離人症と現実感消失になりました。  主治医に頓服薬のソラナックスを処方してもらっていましたが飲んでも治まらないと伝えたら、 「治まるまで好きなだけ飲めばいいだろ」 と暴言を吐かれました。    この主治医はとある女優の治療をした事で有名でしたが、変わり者の中年男性という感じで、穏やかな時とイライラしている時があり、どっちが患者か分からない印象でした。患者の気持ちに寄り添うタイプの医師ではなかったです。    今まで何人も主治医が変わりましたが、どんなに辛さを訴えても理解してもらえず流され、ただ薬任せの医師が多いのを感じます。行動療法などのアドバイスを尋ねても明瞭な答えが返ってこない医師がほとんどでした。    姉が違う病院を探し、2つ目の病院に転院しました。
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