目覚め。

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七瀬が眠ってから三ヶ月が経ったある日 いつものように七瀬の手を握って寝顔を見つめていたあやとは、ふるふるっと七瀬のまつ毛が震えたことに気がついた。 「…っ 七瀬‼︎」 『あやと』。やはり七瀬は声が出せなくなっていた。 ストレス。なのだろうか。何にしてももう七瀬に辛い思いをして欲しくない。それしか考えられなかった。 何度も倒れ,生死を彷徨った七瀬は痩せてしまった。 七瀬は自分がもう長くないのではないかとなんとなくだが思い始めていた。
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