父と母の出会い

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父と母の出会い

グリフォンの恋人・序章 最高神官サンサザールと画家のミルラ <クレルのイストワール(物語・フランス語)> 父と母の出会いは、きっとこんな風だったのだろう。 母が描いた、父の横顔の素描を見て想像する。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ クレルの祖父であるジャン・エバンズ・カントールは、 外国の王家や裕福な貴族ともつながりのある、有名な画家だった。 彼は風景画を得意として、各国を回り、注文があれば城や庭園、 教会、その他、注文主が気に入る場所の絵を描き、収入を得ていた。 祖父は放浪癖と女癖が悪かったので、生涯において結婚をしなかった。 しかし、愛人は多く、その一人が妊娠して、女の子を産んだ。 その子がクレルの母・ミルラである。 ミルラには絵の才能があった。 祖父はいち早くその才能を見抜き、手元で育て英才教育をほどこした。 優秀なアシスタントとして、ミルラは祖父のサポートをこなした。
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