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その後も、隼人の家に着くまではドッキリの話で色々といじられ続けた。
最後には隼人もこのくだりに飽きたようで、また明日と言って別れた。
「でも、そのうちゲーム返せよ」
そう言い残して隼人が家の中に消えていくのを見送ると、僕は再び歩き出した。
意外と自分はビビりなんだなということが分かったが、それでも忘れ物には気をつけたいなとぼんやり考える。隼人の約束は嘘だったが、依然として忘れ物を六回してしまっている。
昨日も見かけた道路工事の一角を尻目に、僕は不意に例のノートをランドセルから取り出した。そしてパラパラとめくる。
「よくこんな作り話思いつくよなぁ」
これのせいで無駄に怖い目に遭ったと思うとなんだか恨めしい。
七不思議のページを見ていると、不意に端に小さく書かれている文字が目に止まった。
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