1人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「気をつけないと、忘れ者になっちまうぞ」
「・・・え?」
不意の隼人の言葉に、思わず聞き返す。
「知らないの?うちの学校の七不思議でさ、一週間のうちに七つ忘れ物をすると、忘れ者になっちゃうらしいよ」
隼人が近くの黒板に「忘れ者」と書く。「モノ」の字が僕の知っている忘れ物とは違っていた。
「忘れ者って?」
「さあね。女子がウワサしてるのを聞いただけだから俺もよくわかんね。なんか、周りの人に忘れられちまうらしいよ」
そう言うと、女子ってホントにそういうオカルト系好きだよな、と隼人はカラカラと笑った。
最初のコメントを投稿しよう!