1

4/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「気をつけないと、忘れ者になっちまうぞ」 「・・・え?」 不意の隼人の言葉に、思わず聞き返す。 「知らないの?うちの学校の七不思議でさ、一週間のうちに七つ忘れ物をすると、忘れ者になっちゃうらしいよ」 隼人が近くの黒板に「忘れ者」と書く。「モノ」の字が僕の知っている忘れ物とは違っていた。 「忘れ者って?」 「さあね。女子がウワサしてるのを聞いただけだから俺もよくわかんね。なんか、周りの人に忘れられちまうらしいよ」 そう言うと、女子ってホントにそういうオカルト系好きだよな、と隼人はカラカラと笑った。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!