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「学校の歴史が分かる本?ああ、それなら奥の棚の辺りよ。そう、一番上の棚」 昼休み。水曜日に返却しそびれた本を図書室に持っていった時に、司書の先生に僕は聞いてみた。 隼人の言った「忘れ者」が気になったからだ。 とはいえ、教えられた棚の本の大半は「X小学校創立からのあゆみ」のような、お堅い歴史書のようなものばかりで、七不思議なんて書いてはいなかった。 「さすがにないかぁ」 諦めかけたその時だった。
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