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「それが七番目。でも、内容は隼人が聞いたのと変わらないよ」
忘れ者、あるいは間の「れ」が抜けて忘者なんて呼び方をすることもあるらしい。X小学校で、一週間のうちに七つ忘れ物をした生徒は友達に自分の存在を忘れられてしまうらしい。
「なんかインパクトないよな。そもそもこの時代に七不思議とか現実味なさすぎ」
スマホをいじりながら隼人は言った。ゲームの攻略サイトをスルスルとスクロールさせている。
「大人が子供に対して、忘れ物をさせないための作り話っぽいよね」
「だよな」
でもお前気をつけろよと隼人が釘を刺してくる。
「福田に目え付けられてるし、あと二つで忘れ者なんだろ?」
わかってるよ、そもそも作り話だし。と強がったものの、どこか僕の心には「忘れ者」に対する形容しがたい恐怖感があった。
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