番外編12:犬の読み聞かせ

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番外編12:犬の読み聞かせ

注意! 犬と初代に子供が居ます。 ※会話文形式です。 赤子「あー」 悪魔「よしよーし」 悪魔「かわいーね!」 悪魔「ねー、ツレ!この子もうしゃべるー?」 犬「あ、えと。まだ…」 赤子「うにゅ、うにゅ」 悪魔「ふへっ!うにゅうにゅ言ってる」 悪魔「何が言いたいんだろ?」 悪魔「何歳だっけ?」 犬「一歳半です」 悪魔「ねー、普通は喋るんじゃない?」 犬「あっ、でも。それぞれ、ペースが」オロ 悪魔「何かすとれすーがあるんじゃない?」 犬「ス、ストレスっ!?そうなんですか?」 赤子「あうあうあうあー」 犬「…俺は、俺は、母親なのに…なにも、分かってあげられない」絶望 初代「おい、クソ悪魔共」 悪魔「あ、マオー」 初代「テメェら勝手な事ばっか言ってっと、ぶっ殺すぞ」 悪魔「ダメなんだー!赤ちゃんの前でキタない言葉使ったらー!」 初代「消すぞ」 悪魔「変わらないしぃ!」 犬「…」ジッ 赤子「まんまんあ」パタパタ 犬「…ダメだ、俺じゃ…全然わからない」 初代「いや、わかんねぇだろ」 初代「おい、犬。あのクソ悪魔共の言う事をまに受けてんじゃねぇよ」 犬「でも!初代様のような優秀な血を継いでいるのに、お話が遅いのは、どう考えても……陰キャでコミュ障な…俺の、せいです」 赤子「ぶうー」 初代「いつ喋るかなんてタイミングの問題だ。血なんか関係ねぇ」 悪魔「そうかなー?」 初代「マジでテメェ消すぞ」 悪魔「だって!悪魔の赤ちゃんはさー、いっぱい悪魔の赤ちゃんの中で育つから、すーぐ喋るよ!」 悪魔「そだよ!カンキョー大事だよ!マオーん家も、魔界保育園に入れたほーがいーよ!」 悪魔「そしたら、スグしゃべるよー!」 犬「っ!」びくぅっ 赤子「ぶぅ」 初代「…」 犬「(いやだいやだいやだ!他の保護者との関わり怖い怖い俺みたいなカースト最下位のヤツは他の保護者にバカにされて、この子も俺のせいでバカにされてイジメられて空気みたいに扱われて友達出来ずにずっとボッチで……ああああっ!PTAの役員決めで代表者にされたらどうじようううっ!)うぇっ」嘔吐 悪魔「うわっ!ツレが吐いたー!」 悪魔「つわりだー!」 悪魔「オメデトー!」 赤子「ぷぷう」 初代「テメェらマジで殺すぞ。つーか、今はガキなんか作ってねぇ」 悪魔「そなの?」 悪魔「マオーって変なとこ、ごりよーはケーカクテキだよね」 初代「うるせ」 犬「…うぇっ」 初代「おい聞け。犬」 犬「ぁ、い」 初代「テメェが何を心配してるかは知らねぇがな」 犬「…は、い」 初代「お前は死んでもこの城から出さねぇ」 犬「っ!」 初代「ソイツは最終的には好きにさせるが」 赤子「あままー」 初代「犬、テメェは死ぬまで自由にはなれねぇからな。覚悟しとけ」 犬「っっっ!(初代様!)」 悪魔「マオーこえー」 悪魔「一生ここから出さないとか、さすがマオー」 悪魔「ツレ、かわいそー……ん?」 犬「ここから一生出なくていい!ここから一生出なくていいっ!(初代様、好きだ!)」 赤子「う~、う~」 悪魔「えーー!」 悪魔「めっちゃ喜んでるーー!?」 悪魔「こわっ!」 悪魔「ちょっ!マオーが一生監禁するって言ったから、ツレさんの頭がオカしくなっちゃったじゃん!」 初代「あ?何言ってんだ、スゲェ喜んでんじゃねぇか」 犬「~♪(保護者カーストもない!マウント合戦もない!PTAの役員で息を殺す必要もない!)」クルクル 赤子「~♪」 初代「これでいい」 悪魔「オレには何が良いのかワカんねー」 悪魔「ソレゾレのカテーのジジョーだよねー」 悪魔「ヨソはヨソ、ウチはウチなー」 赤子「んまぁ」 初代(つーか、コイツは喋らねぇ方が都合がいいんじゃねぇか?) 犬(初代様!好きだ!)にこ。ぎゅっ 赤子「ぷぷう」にこ。ぎゅっ 初代(時間止めっか?) おまけ ーーーツレが、もっと話しかけてあげたらいーんじゃない? ーーーえ?何話したら良いかわかんない? ーーーツレがお話の読み聞かせするとかさー! 犬「…シリーズ最高傑作と言われるソードクエスト7。それは何が最高傑作と言われる所以かというと、まずはその重厚感のあるストーリー」ぶつぶつ 赤子「むぅ?」 初代(アイツ、さっきから何をぶつぶつ言ってやがんだ?) 犬「俺はソードクエストシリーズは4作目から入ったけど、主人公で最も魅力的なのが誰かと言われれば脳直で7の主人公と答える程に最高であり」ぶつぶつ 初代(あ?何か腹立つ事言ってやがんな) 犬「何故かと言うと…」 赤子「ぬ!」ぺち 犬「っん?」 赤子「い、ぬ!」 犬「っ!」 赤子「い、にゅ!」 犬「あ!もしかして!」バッ 初代「!(まさか!)」ガタ 赤子「いにゅーー!」 犬「っは、はい!!何でしょう!ご子息様!」 初代(あ”ーー!遅かったかーー!」 自分以外が、犬を犬と呼び始めた事に頭を抱える初代。
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