番外編30:犬は本当に可愛いですね(初代×犬)

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番外編30:犬は本当に可愛いですね(初代×犬)

番外編30:犬は本当に可愛いですね(初代×犬) ※会話文のみ -----旅の途中 わんっ、わんっ! 初代「スゲェな。この街」 犬「犬がたくさん居ますね」 市長「勇者様。どうですか、我が街は!」 初代「(どうもこうもねぇよ)い、いい街ですね」にこ 犬(初代様、多分『どうもこうもねぇよ』って思ってる) 市長「そうでしょうとも!見て下さい!」 わんっ!わんっ! 市長「我が町は生類憐みの街として有名を馳せておりまして、特に犬に関しては特に保護の対象としておりまして!9割の家で犬を飼っております!」 初代「……生類と言いつつ、どうしてそこは犬なんですか」 市長「犬は人間の原初からの友とも呼ばれておりますからね。それに一番は」 市長「犬はこの世で最も可愛い生き物ですから!」にこーー! 犬「っ(なんか、自分の事を言われてるワケじゃないのに変にドキドキしてしまう…)」 初代「…」チラ 市長「あぁ、勇者様。ご案内します。行きましょう」 初代「…ああ」 犬(今日はどんな宿だろう) スタスタ --------- ------ 初代「え?ここは…」 市長「ドックランです!」 初代「どっくらん?」 市長「犬を遊ばせる場所ですよ」にこー! 初代「そ、そうなんですね(いや、最初にに荷物置かせて休ませろや)」 犬(……この市長、話を聞かないタイプのオタクだ) 市長「勇者様、この子達と遊んであげてください」 はっ、はっ、はっ。ふりふり! 初代「は?遊ぶ?」 市長「そうです。このフリスビーと呼ばれる円盤状のモノを投げると、この子達がとって来てくれます。賢い子達ですよ」にこにこ 初代「は、はぁ(だりぃ)」 犬(この世界にもフリスビーがなんてあったんだ…) 市長「見てて下さいね!ほらっ!」ひゅん! タタタタタ!! 初代「おっ」 犬が全力で駆け抜けて、見事、空中でフリスビーをキャッチしたよ! 初代「すっげぇな!…あっ、いや。凄いですね」 市長「そうでしょう!うちの子は皆、優秀で賢く、毛並みも良い。従順で主人の言う事には絶対に逆らいません。犬はいいですよ。なにせ、可愛い。どうです?初代様も投げてみませんか?」 初代「え、いいんですか?」ウズ… 犬(初代様が普通の男の子に…) 市長「もちろん!さぁ、このフリスビーを手首のバネを利かせて投げて上げてください。……そうですね。この、シバという種類の子が良いでしょう。この子は一番愛嬌がある」 わんっ!ふりふり! 初代「確かに可愛いですね」にこ 犬「…」モヤ 市長「さぁ、勇者様。この子にフリスビーを投げてあげてください!」 初代「よしっ!取って来い!」ひゅん! わんっ!タタッ! 初代「おおっ!速ぇっ!」ぱぁっ! 犬(俺の方が速く走れる)モヤ ぴょん!ぱくっ! 初代「飛んだ!取った!」ぱぁぁっ! 犬(俺だって取れる)モヤ タタタタ!ぱっ! 初代「おー!持って来たか」にこ! 市長「勇者様、褒めてあげてください」 初代「褒める?」 市長「頭を撫でてあげてください。喜びますから」 初代「そうか。よしよし、お前はお利口だな」 ふりふりふり! 犬(俺だってあれ位出来るのに…!)むか! 市長「もう少し投げてあげてください」 初代「よし、じゃあ……取ってこい!」ひゅん! 犬「はいっ!」ダッ! わんっ! 初代「は?」 市長「へ?」 タタタタ! 犬(コイツ、速いな…でも!) ぱっ! 犬(俺にはリーチがある!) パシッ! 犬「取った!」 タタタタ! 犬(俺は駄犬って呼ばれるけど、普通の犬よりは出来る事が多いんだ!) 犬「初代様!取ってきました!」ぱっ 初代「あ、あぁ」 犬「どうぞ!」すっ 初代「いや、どうぞっつーか…」 犬「へ?」 くぅん 市長「あ、あの…」 犬「…え?」 市長「気付かずにすみませんでした。よろしければお連れ様用の犬を連れてきますので……その、お連れ様もどうか。お投げ下さい」 犬「っ!(お、俺は一体何をやってるんだ!)」赤面! 初代「……(もしかして、コイツ)」ジッ 犬「も、も、も、申し訳、ございませんでした!お、俺は、フリスビーはっ、あの……大丈夫なので(恥ずかし過ぎるっ!)」ススッ 初代「…妬いたのか?」 犬「っっっ!!」真っ赤! 初代「っふ」 初代「……お利口だな」 犬は初代に頭を撫でて貰えたよ! 犬「~~~っっ!!(あ、あ、あ!)」歓喜! 初代(コイツ…)ジッ くぅん 市長「ゆ、勇者様?」 初代「此方はお返しします」スッ 市長「あ、はい。もうよろしいのですか?」 初代「ええ。市長」 市長「はい」 初代「犬は本当に可愛いですね?」にこ 市長「そ、そうでしょうとも(…これは、本当に”犬”の事を言っているのか?)」ソワ 初代「ええ、犬は最高ですね」 なでなで 犬(…きもちいい)ふへ 市長「ならば、旅に犬をお連れするのはどうですか?きっと勇者様の旅の手助けに…」 初代「いえ、結構です。もう犬なら一匹可愛いのが居ますので」 市長「へ?(今、なんと…?)」 初代「市長、今晩の宿をよろしいですか?」 市長「あっ。そ、そうですね!我が邸宅に本日はご案内致しますのでっ!」 初代「そうですか。ありがとうございます……あ、それなら――」 ----部屋は一つで結構ですので。 なでなで。 犬(…きもちい~)ふへ 市長「……これはこれは」 くうん ------------ 人間に対しては、人見知りのせいで嫉妬の感情にまで発展しない犬ですが、対犬には別!死ぬ程嫉妬するよ! 犬(初代様の犬は俺なのに!)むっ! それに対して初代は、 初代(コイツ、クッッッソ可愛いな!?オイ!?) って思ってます^^ もちろん夜は大ハッスルして犬にご褒美をあげました。 次頁は、そのご褒美の一部始終です。
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