番外編52:ちょっと恥ずかしい(初代×犬)

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番外編52:ちょっと恥ずかしい(初代×犬)

in魔王城 初代様「ケルベロス、来い」 ケルベロス「わっふ!」ドタドタ 犬「…わっ」 初代様「東棟の明かりを消して来い」 ケルベロス「わっふ!」ドタドタドタ…! 犬「おお」 初代「と、まぁこんな具合に何か簡単な事はケルベロスに頼め。アイツは賢いからコッチの言葉も理解してる」 犬「そ、そうなんですね。賢い」 初代「この城はクソ広いからな。お前も全部自分でやろうとせずに、他人を使う事を覚えろ。いいな?」 犬「は、はい」おず ----数十年後 犬「……」スタタタ! 初代「ん……おい、犬!」 犬「はい、なんでしょうか。初代様」スタタ 初代「お前、そんなに急いでどこに行こうとしてる」 犬「あ、えっと。さっき書庫に行ったんですが、明かりを消し忘れたかもしれなくて……」 初代「んなモン、ケルベロスに頼めや。わざわざ遠くまで走って行こうとすんな。時間の無駄だ」 犬「で、でも」 初代「ケルベロスを呼べ」 犬「あ、あ……はい」 初代「……」 犬「……べ……す」じわ 初代「あ?」 犬「…ろ……す」じわじわ 初代「おい、さすがにそんなに小せぇ声で呼んでも聞こえねぇぞ。普通に呼べ、普通に」 犬「……け……べ……す!」真っ赤 初代「おい、なに恥ずかしがってんだよ」 犬「……ぅ。じ、自分で消してきます」 初代「おいおいおい!ちょっ、何が恥ずかしいんだよ!?言え!」焦! 犬「……ぅーー!!!」真っ赤 初代様!別に犬はケルベロスに照れてるワケじゃないんだよ! 大きい声を出すのがそもそも恥ずかしいし、動物に話しかけるのに抵抗があるんだよ! 多分、犬は「アレクサ、電気を消して」って言えないタイプ。きっとこれからも犬は自分の足で明かりを消しに行くと思う。
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