番外編58:いち、に、さん。これ、なあに。(初代様×犬+せがれ)

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番外編58:いち、に、さん。これ、なあに。(初代様×犬+せがれ)

いち、に、さん。これ、なあに。 (初代様×犬+せがれ) せがれ「いち、に。め、にこ」 犬「そうです。目は2個です」ぱちぱち 犬は笑顔で拍手したよ! せがれ「いち、に。みみ、にこ」 犬「はい、その通りです!耳は2個ですね!ご子息様、すごいです」ぱちぱち 犬は笑顔で拍手したよ! せがれ「ふふー」 せがれは犬に褒められて得意げな様子! せがれ「……」きょろきょろ 犬(あ、ご子息様が数えれるモノを探してる。何か用意しないと) 犬はせがれの為に数えられそうな何かがないか探したよ! それも2つ以上のやつ! せがれ「んー」 犬「あ、ご子息様。あっちにある積み木を……っへ!?」 せがれは犬の服を勢いよく捲ったよ! そのせいで犬のお腹が丸見え! 犬「ご、ご子息様。あ、あの、何を…」 せがれ「いち、に、さん!これ、さんこ!」にこ なんと、せがれは犬のお腹についてる切り傷を数えたよ! 右側の傷は初代様 左側の傷は現代の殺人鬼 真ん中の傷はヒスイ この3人によって付けられた傷が、未だに犬のお腹には残ってるよ! 犬「あ、えと……」 せがれ「さんこ!」にこ せがれは「どう?合ってる?」とばかりの笑顔で犬を見たよ! 犬「あ、えっと。はい、コレは3個ですね。ご子息様、すごいです(まさか、お腹の傷を数えられるとは……)」ぱち、ぱち せがれ「ねえ、いぬー」 犬「なんでしょうか。ご子息様」 せがれ「これ、なあに?」 犬「あー、えっと。これは傷です」 せがれ「キズ?いたい?」 犬「全然痛くないですよ!もう平気です!」にこ せがれ「…だれが、したの?」 せがれはきょとんとした顔で犬を見たよ!さあて、犬は困った! 犬「あー、えっと。その、それは(し、知らない人に親が刺されたって聞いたらショックかな。いや、でも!それより自分の父親が母親を指した方がショックだろうし……でも!お友達のお父さん(ヒスイ)に刺されたなんて知ったら、コイシ君との人間関係に響くかもしれないし……ど、どう答えれば!?)」 つぶらな瞳のせがれを前に、犬はグッと唇を噛み締めたよ! 殺人鬼、父親、お友達のお父さん! 全部事実なのがやばいね! せがれ「これ、ぼくが、うまれたときの?」 犬「っっ!!」パッ! せがれはつい最近お友達のお母さん(ヘマ)に「赤ちゃんがやってきた!」という絵本を読んでもらったばっかり! その絵本には、お母さんのお腹の中で赤ちゃんが大きくなるまでの過程が、優しいイラストで描かれてるよ! 犬「そ、そうです!こ、これはご子息様が、お腹から出てくる時に……できた、傷です!」 犬、これ幸いと乗っかった! せがれ「やっぱりー。これ、ぼくのきず」にこ 犬「そうです!これはご子息様と会う為にできた嬉しい傷です」 せがれ「ふふ、ふふ。いち、に、さん。これ、ぼくのキズ」にこにこ 犬「はい、ご子息様のキズは3個です!大正解ー!」ぱちぱち せがれ「ふへ」にこ 犬(ふーー、助かったぁ) せがれ3まで数えられるようになる! 犬、家族と友情の絆を守る! ♢♢♢ その頃、子供部屋の入り口ではーー! 初代(いや、あれはアイツが勝手に居なくなりやがるから。……でも、さすがに、刺す必要はなかった……か?)モヤ ヒスイ(いや、あん時は敵だったワケだし。仕方ねぇ……よな?)ソワ 今更ながら、犬の腹の傷にジワッと罪悪感を覚える2人!
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