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ぐず、と身体を貫かれ、カレンの目の前がスパークした。
「一生、離してやらねえからな」
耳元で囁かれる低く甘い声に、カレンの体内がぎゅ、と締まった。
「う、ん――……」
窓の向こうは空。
今日の予報は一日くもり。
「寝るのはオアズケ。俺をこんなにする、お前が悪い」
「――……」
殆ど擦り泣きのそれは甘く、熱く。
「ア、ディ」
「何」
苦しいほどの快感の、その呼吸の間で。
「離して、……あげない、よ……あっ!!」
くそ。
とことん追い上げているはずなのに、あっさりやり返された気分。
シンブリードが口角とともにカレンを突き上げる速度を上げると、艶やかな声が部屋に響いた。
空の色が確認できるようになった頃。
「……ん……」
カレンが大きな胸の中で出勤時間までのほんのわずかな眠りにつくと、シンブリードの長い指が細い寝息を立てる唇にそっと触れた。
「……完全にやられてるな」
俺。
そっと小さな額に口付け、カレンを引き寄せたシンブリードは、小さく欠伸をすると腕の中の華奢な身体を大切そうに抱きしめ、静かに目を閉じた。
What Do You Love ?【終】
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