【CrazieR】1.納豆ピザトースト

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「っせえな。仕事しに来たんだよ、今日は」 「……だから大雨かよ」  バケツをひっくり返す、とはこういうことを言うのだと天が教えたくなったのか。何故だか急に土砂降りとなり。 「荻野、電話」 「はい、荻野法律……あ、木村さん。え?は??」  何やら荻野が喋っている間に、ハヤセとシンブリードは何やら横文字早口であれこれ話し始めた。  ツー、ツー、ツー。  電話が終わったらしい荻野に向き直ったシンブリードがハヤセをソファに押し込みつつ。 「何だった」 「やめるんだと。事務の女のコ」 「……ご愁傷様。まあ、正解だろ。こんないつ潰れるかわかんねーような個人事務所。それに、ありゃ、コじゃねえし」 「お前みたいなヤツばっかだと、ほんと生きにくいだろーなー女性陣は」 「男も女ももぴちぴち推奨」 「たまにはびちびちも味見しなさいよ。賞味期限と消費期限は違うんだよ」 「濁点反対」 「『カレン』にも濁点入ってんだろ」 「…………冗談じゃねえよ。帰る!」 「帰れ帰れ。あー、処方箋だけ置いてけ」 「………保険証手続き中にしとくから、すぐに手配させろよ」 「へいへい」  医師は、結局そのまま走って帰っていった。
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