698人が本棚に入れています
本棚に追加
「……鬼――……」
散々抱かれ、やっと解放されたカレンは、紅潮させた頬をシンブリードの腕に押し付けつつ、小さく呟いた。
「ドーナツ……」
食事のあと、大好きなハニーグレイズドドーナツを齧りながらいっしょに見始めた映画の途中からの記憶は既に皆無。ドーナツはローテーブルのプレートの端に転がっている。一体どれだけ追い上げられたことか。心も身体も満たされまくり、身体に至っては疲労困憊の今。指を動かすのすらが億劫だ。
「自分に言え。エロすぎんだよ。あの顔で泣かれて我慢ができるか。……今だって、ほら見ろ」
それなのに。
「んなこと――……ひっ!?」
「やっぱり、朝まで泣かす」
シンブリードはあっさりとカレンの上に乗り上げると、猛り切った自分を細い身体に擦り付けた。柔らかく緩んだそこに、先だけを埋め込んで、ぐるりとかき混ぜてやる。
「やめる?」
びくん!
含み笑いを込め、耳元で低く囁かれたそれに、カレンが身体で反応した。
「眠たい、けど――触っ、……挿れ、……」
舌ったらずに必死で呟けば、
「……アホ。可愛過ぎ」
「――い――……っ」
最初のコメントを投稿しよう!