【きゃぴにゃんvs.イケワン】0.出会ってしまいました!

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【きゃぴにゃんvs.イケワン】0.出会ってしまいました!

 金髪は、ベッド脇に立っている銀髪をほぼ垂直に見上げていた。   「……(スイ)(そっくり)……」 (この目つきと雰囲気。やばい)  初めてアディソン・シンブリード医師を見て目を丸くした、カレンが思わず呟いてしまったそれ。 「…………」 (何つーガキだ)  自分よりどれだけ小っちゃいんだこいつは、くらい小柄な、年齢不詳の童顔。  初めてカレン・ジェイ・栗栖を見た、シンブリード医師の感想。 「シンブリード。彼はカレン・ジェイ・栗栖。私の部下よ」  そして、いつものように涼しい顔で松織に紹介された。 「初めて見る顔だな」 「少し前に入ったの。普段は外には出ないんだけど、今回は人手が足りなくて、ほんの少しのはずだったのに。完璧に治してちょうだい」  俺に対する何の確認だそれは。  超絶男前の医師は、遠慮なく半眼でカレンを見下ろした。 「完璧以外のどー治すってんだ、アホ。ただし、松織の部下だろうが何だろうが、ピーピー泣いたら放り出すからな。うちにはシッターはいねえんだよ」  キュン!!    カレンのぱっちりとした大きな緑色の瞳が、嬉しそうに細くなった。
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