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「まあな。普通なら廃棄対象か、裏で生涯モルモット。何せ、国内じゃ勿論だけど、国際的にもご法度だからな」
「……だよね……」
「他にも被験者は山のようにいたらしいけど」
「マジで?どれだけの黒幕?」
「さあね。俺たちにはそこまで突っ込む理由はない」
まあ、確かに。そこまでやっていたら、身体がいくつあっても足りやしない。
「あ!」
「ん??」
「そろそろアディが終わる時間だー」
「朝、押しかけたんだって?」
「昨日のお礼に朝ごはん持ってったんだよ。夕ごはんも一緒に食べる約束したからさ」
「どっかいいとこ見つけた?」
「CrazieRー!」
「さっそく」
うん♫、とカレンは立ち上がった。
「ちゃんと予約しといたよ。あ、ヤンさんに呼ばれてたんだった。まだ時間あるし、ちょっと行ってくる」
何と、このビル一番の高嶺の花。
何故かカレンは彼女と仲がいい。
「何。また解析の手伝い?」
「何か、PCの調子が悪いんだってさ」
久遠は笑って手を上げた。
「出る時には電話しろよ。CrazieRまで送ってくから」
「はーい」
相変わらずいい返事をすると、カレンは機嫌良くオフィスを出た。
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