忘れ物

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それは、ある日の帰りのことだった。 俺は夜道を歩いていた。 すると、後ろから声がした。 「ねえ。」 振り向くと、若い女性が立っていた。 「何?」 「忘れ物。」 そう言って彼女は汚れたクマのぬいぐるみを差し出してきた。 「俺のじゃないし。」 俺は彼女に背を向けて歩きだした。 家について、後ろを振り向くとあの女性がいて。 「あなたのよ!」 と、俺の胸にクマのぬいぐるみを突き出してきた。気が付くとクマのぬいぐるみだけが床に落ちていて、女はいなくなっていた。
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