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「ああ、なんてことだ! なにがあった!」
「イーサン研究員が、博士の研究資料を盗み出そうとしました」
「イーサンの奴! それより、君の身体が…… どうして抵抗しなかった!? 防衛プログラムが作動しなかったのか?」
「イーサン研究員は施設長の御子息です。怪我を負わせれば博士が追い出されてしまいます。でも博士、安心してください、資料は、守り、抜き、ました」
「もう話さなくていい。大丈夫だ、すぐに新しいボディにデータを移植するから。絶対に、大丈夫だからね」
「博士、イーサン、研……員に、心は、ある……しょうか」
「そんな話は今はいいだろう。お願いだ、動かないでおくれ」
「博士、私に心……くれて、ありが……ござい、ます」
「ちがう、ちがうよ」
「……」
「分かっていないんだなあ、君は」
「…………」
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