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優しい人だった、強い人だった。面白い人だった。疲れた人はよく、死んでいく。疲れた人の心臓が止まるとき、その人は病室にいることが多い。死んだ人を歌う曲を聞いた。白かった。連想するのはやっぱり白だった。
明るい朝が輪廻する。暗い夜が回っている。暑い昼が回っている。その中で洗濯機の中みたいにぐわぐわと回されている。煎られている。熱せられている。冷まされている。氷水で、冷やされている。
面白い人が、つまんない人になる。楽しい人が暗い人になる。情報と環境に感化されて、嫌な人が良い人になり、やっぱり嫌な部分が底に溜まってたりする。それを濯ぐときはきっと思い切り踏み込むことが大事。きっといろんなことが大事、偏らないことが大事で、思い切り偏ることも大事。人間って実は5種類しかいない、人間って実は数値としては5種類のグラフで表せる。いろんなとこが尖った人がいる、いろんなとこがかくばった人がいる。でもとにかく、いろんな人が居てくれて、僕が僕っぽく見える。やがて、ドブみたいな色になるんだろう。もう遅くて、ドブみたいな色なんだろう。色彩がイメージと直結して、イメージが後から追いついて、イメージが全てを包み込んで、イメージだけになった。それはある意味虚像だった。全部ふやけて消えた。通り抜けたら手のひらには何もなかった。それはそれですがすがしいなんて言えないぐらい、虚無感で心がスカスカになって、痛かった。顎が外れそうなぐらい心が痛かった。気持ち悪かった。
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