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威張り者の王様。
「おい、なんだ、この鎧は! ぜんぜんかっこよくないぞ!」 ガライは、下級兵士に怒鳴りつけた。 兵士は、ぽかんとしながら、こう弁解する。 「ど、どうしてです!? ガライ様の好きなブランドである、スゴウデーにデザインを担当してもらったのですよ!」 ガライは顔を真っ赤にして、兵士に怒鳴りつけた。 「見ろ、この鎧についたタグを! ブランドの名前が、スゴウデーではなく、チガウデーになっているではないか! これは粗悪品だ!粗悪品! 偽物くらい、しっかり見極めんか! こんなダサい鎧で姫を迎えにいくことなんて、できないぞ!」 国王はこれを聞き、真っ青になる。 「そ、そんな、ガライ殿、早く出発していただかないと、姫が」 「ええい、うるさいっ! スゴウデーの鎧がない限り、私は出発しない!!」 国王は頭を抱えるしかなかった。 一方、魔王城のほうでは……。
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