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第599話 影の護衛は
ケント様、カウルさんの護衛についてだけれど。
直接的な部分は、正直私のいる必要はなかった。
なぜなら、『スバル』の内部に侵入しようにも悪意のある存在は結界などで弾かれるからだ。
(さすがは、創始の大精霊様の契約者。ラティスト様は、無表情に見えて……かなり情の厚い御方だわ)
契約者のこともだけど、関係者にも守護を与えてくださるだなんて。もちろん、それはルカリアの親友であり……エリシオン様の婚約者である、と言う身分だからお与えくださったでしょうけど。
普段であれば、ラティスト様で事足りる箇所を私にも分けてくださった。エリシオン様の勅命もだが、私の役割を理解してくださったのだろう。
だからこそ、私は護衛として……今からこちらに来る刺客どもを捕縛していくのみ!
「……『疾風のリリア』参ります」
両手にレイピアを携え、結界を壊そうとしていた侵入者らしき影らにそれぞれ峰打ちでも気絶させる勢いで攻撃をし。
次々と倒れれば、あとは魔法の縄で縛っていく。それを運んで行くのは。
「……お任せを」
「頼みます。ギルハーツ……」
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