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まだ慣れないが、エリシオン様の近侍であり昔馴染みのあの方の爺や。ただのご老人ではなく、私にとっても師である御方。
まさか、呼び捨てになるまでの地位に、私はなるとは思っていなかったけれど。
「見事な剣捌き。私めがお伝えすることはございませんな」
「……それはないですわ」
私が幼い頃からずっとご老人の見た目だけど、下手をすればエリシオン様以上に強い存在。
しかし、その強さは常に日向には向かず影のみ。
陛下でいらっしゃるエリシオン様のために、振るわれる強さ。
私の強さでは、まだ到底追いつかない。
それを認めていただけるだなんて……エリシオン様と稽古出来たら、それは変わるでしょうが。
それでも、今は勅命を遂行するのみ。
あの方の大切な存在を守る剣となったのは、私なのだから。
(転生者。創始の大精霊。エンシェントスライム……愚かな野望を抱く者には、喉から手が出るほど欲しい存在)
ケント様のは一番に秘匿されているが、ラティスト様は公式発表されている。カウルさんは、まだ知られたばかり。
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