第602話 独自を伝えていく

2/3
前へ
/1678ページ
次へ
「切っちゃうんですか?」  スケッパーを用意したので、リトくんが不思議がっていたから違うことを教えてあげるとも。 「全部を切るんじゃないよ? リトくんにヒント。普通のカスタードクリームパンに、ちょっと切った部分ない?」 「あ! クリームが見える!!」 「今回はそれの練習も兼ねてやってみよう」 「はーい!」 『わかったー!』  切り過ぎはいけないけど、慣れたら楽しい作業だからね?  こうして覚えてもらう上で、作業を苦痛と思わないようにするのも大事なことなんだ。 「包んだ生地を少し平たく叩いて……スケッパーを使って、だいたい三か四カ所に軽く切り込みを入れて……押し過ぎないように、切っていく」  そうすると、グローブのような形になっていく。これが可愛くて好きって、女性客はエリーやシェリー以外にも結構多い。  たしか、クリームパンって……日本生まれだったかな? あんぱんやカレーパンはそうだけど、包餡技術入れたパンって現代じゃ普通だったからなあ。  ともかく、二人には頑張って切ってもらおう!
/1678ページ

最初のコメントを投稿しよう!

565人が本棚に入れています
本棚に追加