第603話 心配しても今は

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「カウルを継承するかどうかはわかんないからね。それに、リトくんの守りをつける意味でも獣魔は必要じゃない?」 「なるほど。一理ある」 「神様に相談する?」 「この場合は必要だな。ケントがいくか?」 「うん、そうする」  それだけは決めてから、僕は次の準備に移った。  戻ってきたリトくんには、また首を傾げられちゃったけど。 「ししょー。これ何ですか?」  器の中身はわかっているだろうけど、どうして使うかの理由がわからないようだ。  言葉少なだけど、僕も師匠としてだいたいの言いたいことはわかってきたんだよね。 「リトくんには、これからの仕事で任せたいことがあるんだ」 「まかせたいこと?」 「パンの顔を描いてもらうこと!」 「かお?」 「可愛く美味しいパンを作ろうって仕事だよ」  日本では多い、チョコペンでクリームパンとかの仕上げに施す……簡単に言えばキャラパン!  これ絶対、覚えて損はないと思うんだよね!  子どもとか喜ぶパンになりそうだから!  道具は竹串とスプーンにフォーク。  まずは、僕が手本を見せていくよ!! 「え? え??」
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