今日は…。

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今日は…。

「じゃあ、今日は中級魔術(ちゅうきゅうまじゅつ)をやってみようか。」 「うん、ゼン時間は大丈夫なの?まだ朝の6時だよ?」 「ああ、昨日の夜の内に今日の仕事はすべて終わらせたからな。」 「そっか、私のためにありがとね。」 「べ、別に…。」 「じゃあ、これから中級魔術をやってみるから見てて。」 「うん。」 ゼンは中級魔術をやってみせた、その中級魔術は水の大きな玉を沢山発動させて、それを無詠唱魔術(むえいしょうまじゅつ)でその玉を早いスピードで飛ばした。 「ゼン、凄い…。その速さの魔術を無詠唱で発動させるなんて…。」 「白雪もすぐにできるようになるよ。」 「練習してみる。」 「じゃあ、まずは水の玉を無詠唱で発動させて。」 「こう?」 「うん、それを早く飛ばしてみて。」 「う、うん…。」 「今、1mぐらいしか飛ばなかったから、もう少し魔力を水の玉に込めてか ら、手を動かさずに、投げるイメージでやってみて。」 「うん。」 「凄いぞ!!白雪!!」 「うん!ありがと!ゼンのおかげよ!」 「いやいや、白雪が魔法の才能があるからだよ!王族の中でも世界の中でも無詠唱魔術を使えるのは俺と兄上だけだよ。」 「そうなんだ、じゃあ私が世界で3番目の無詠唱魔術を使えるのね。」 「そうねるね。」 「うん!」 「じゃあ、昨日やった初級魔術(しょきゅうまじゅつ)の属性、全部やってみ て。」 「うん。」 白雪は問題なく全属性の中級魔術の無詠唱魔術をやって見せた。 「本当に凄いね、白雪は。」 「そんなのことないよ、ゼンの教え方が良いんだよ。」 「そうだったらいいなー、なんてね。」 「ゼン、なんかあったの?」 「別に、俺白雪のこと…。やっぱり何もない。」 「そう?」 「うん。じゃあ、今日の練習は終わりにしようか。」 「そうだね。」 「俺は仕事に戻るから、あとで部屋に来て勉強してもいいよ。」 (多分来てくれないと思うけど。) 「うん、ありがとう。」 その後、白雪はゼンのさっきのことが心配になって、ゼンの部屋に行ってみ た。 「ゼン入るね。」 「ああ。」 「珍しいな、白雪から俺の部屋に来るなんてて…。」 「そうかな?」 「ああ。」 「ゼン、さっさと仕事終わらせろ!」(ハル) 「今日の分は終わってるけど、明日の分今やっとかないと、白雪と魔法の練習 できたいわよ。」 「わっかってるって。あと本人の前でその話はやめろ。」 「ああ、ごめん隠してたんだった。」 「そうだよ、白雪のためにハルとノエルに怒られながら魔法のを教えてるなん てかっこわるいだろ。」 「まー、そうか。」 「で、ゼンさっき何を言おうとしてたの?」 「え!とそれは…、別に…。」 「告白か!?」(小声) 「ちげーよ。」 「?」(白雪) 「ゼンはまだ無理ね。」(ノエル) 「何がまだ無理なの?ノエル。」 「秘密よ。」 「そうなんだ。」 「いずれわかるわよ。ゼンがしっかりしてくれたらだけど。」 「そっか。」
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