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「やばい、出そう……」
「い、いいよ、イッて?」
ガクガクと目の前が揺れる。揺さぶられながら、胸の頂をいじられて何度も何度も快感の波が自分をさらっていく。
「こっち向いて?」
くるんとむきを変えられて、パチンと視線が絡む。気持ちよさそうな彼の顔、腰を振るその間をみれば、いやらしく蜜壺から出入りしているのが見える。
「どうですか、俺のセックス……?」
「う、うん……ああっ!!」
「ちゃんと言って?」
ますます抽送が早まり、ぐちゃぐちゃと水音が激しくなる。両手を掴まれ、のけぞっていやいやと首を振った。
「あああっ、き、気持ちいいっ!! だめっ、またいっくぅーー……!!!」
彼の小さな呻きを聞きながら、目の前がチカチカしてだんだん白くなる。
力が抜けていくのを感じながら、そのまま意識を手放した。
すっと目を覚ますと、彼の寝顔が目の前に見えた。長いまつ毛に整った顔。子犬のようにかわいい彼の顔に釘付けになる。
窓の外は少し明るくなり始めていた。今日は土曜日。会社は休みだし、ゆっくりしても問題はない。休日出勤して仕事を終わらせようと思っていたけれど、この様子じゃたぶん難しそう。
一度、家に帰ろう。あ、シャワー浴びてないし、体べとべと……。
どうしよう。やっぱりそのまま帰ろうか。でも、ここからだと電車に乗らないと帰れないし。
布団の中でもんもんと考えていると、んんっと彼が私を抱きしめてくる。
ぼんっと顔から火が出るかと思ったけれど、すぐに安心感が押し寄せてきた。
なんか、すごく安心する。
これから復讐で手を組もうとしている相手に抱く感情にしては、ずいぶん穏やかだ。彼の胸に顔を埋めれば、もう少しこうしていたいような気持ちになる。
「……ふじわら、さん?」
顔を上げると、すぐそこに彼の顔があって、思わず体を引いた。
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