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復讐なんて、本当にできるのか心配だったけれど、敏腕な相棒を迎えて、なんとかできそうな気がしてくる。
復讐を成し遂げられるという予感とは何か違う。ほのかに紅い、ふわふわとした気持ちが胸の奥にある。
これは、なんだろう。
淫らで、甘くて、執拗に攻められた感覚が、お腹の奥で疼いていた。
「藤原さん」
「ん?」
キウイをごくんと飲み込んで、彼の顔を覗き込む。
「今晩もいいですか? サブスク」
「はぇ!? き、きょうも!?」
「予定ありました?」
予定はない。今晩も抱かれて、体がもつのだろうか。それでもきゅるんと目を潤ませて見つめられると、ダメとは言えない。
なんだこの圧倒的ワンコ感は。あの強気で冷たい彼はどこへ行きました?
「わ、わかった……」
「よろしくお願いします」
ニコニコと微笑んで、トーストを、口に運ぶ。えっと……これは、誰?
冷たい印象だった永井くん、子どものようにかわいらしい笑顔に小さく息をついた。
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