7321人が本棚に入れています
本棚に追加
2.復讐計画
月曜日の朝。
自室の窓を開け、朝日が眩しくて思わず目を細める。
週末は彼に激しく抱かれて、完全に寝不足だ。体も痛いし、頭は働かないし。夜のサブスク契約はとんでもない破壊力を持っている。昨日の夕方、逃げるようになんとか帰宅してからは泥のように寝ていた。
2日間、何度も何度も彼に抱かれた。それはとっても気持ちよくて、いままでのセックスとは比べものにならなかった。
復讐計画は今日から始まる。
とりあえずは、彼の言う通りに進めよう。堂々と、背筋を伸ばして。
──それは一昨日、土曜日の朝のこと。
「ええっ!! と、泊まり?」
「まあ、藤原さんが帰るって言うならいいですけど。でもたぶん立てないですよ、あんだけイキまくっ──」
「もうっ!!!! それ以上言わないで!!!」
彼の家でのんびり朝ごはんを食べたあと、帰ろうと身支度をしているとそう呼び止められた。
「と、とにかく一度家に帰るから!! 洗濯物だってあるし、大物も洗いたいし」
「大物?」
「ほら、シーツとか布団カバーとか」
あれこれ話しながら、バタバタとカバンを持ちながら玄関へ向かう。
「おじゃま、しました」
バツが悪そうにそういうと、見送ってくれている彼が腕を組み、壁にもたれながらにやにやと笑っている。
「なによ、なんか面白いの?」
「いえ、別に。じゃあまた夜に。待ってます」
もう顔が熱くて火が出そう。バタバタと何も告げずに玄関を出て、エレベーターホールに向かう。
そして自宅で大物を片付けた夕方。私はまた、永井くんのマンションを訪れていた──
最初のコメントを投稿しよう!