【夫婦としての在り方 Side棗】

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 聖良がそのプレッシャーをとても辛いと感じたりすることだってあるだろう。そんな時に、俺が聖良を支えていけるのか分からない。  ……正直に言うと、自信がない。  もしそれが俺たちの宿命だとしたら、俺たち夫婦はふたりで乗り越えていくために協力していかないといけない。  ……聖良とどんな夫婦になっていくのか、俺たちがどんな夫婦を目指していくのか。  その先の未来のことを考えると、俺たちは夫婦としての在り方をちゃんとこれから考えていかないといけないんだなと、社長に言われてそう思った。  聖良と話し合うことを決めた以上、俺は何があっても聖良を妻として受け入れ、その覚悟を背負っていかないとと本気で思った。  俺は妻として、一人の女性として、生涯を共に生きることを誓った聖良のことを愛している。  ……だからこそ、夫婦としての在り方をしっかりと考えていくべきだと。  妻を愛する者として、聖良の夫として。そう思ったのは確かだった。  きっとこれからだって、俺は聖良を愛するだろう。
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