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次の瞬間に出た静音（しずね）の言葉は、あまりにも衝撃的で……。
「それが……わたしたち、このホテル解雇だって……。次の鷺ノ宮グループからコンシェルジュを引っ張ってくるらしい。……わたしたちは、要らないってことみたいね」
「そんな……」
わたしたちは、このホテルから追い出されることがそれと同時に決まった。咄嗟に言い渡された解雇。そんなの信じられないし、信じたくない。
だけどその話は事実で。わたしたちの中で残れることになったのは、主任と教育担当のリーダーの二人のみだった。
あとは全員、事実上の解雇。行く宛を失った。次の就職先を鷺ノ宮グループが斡旋してくれるという話が出たけど……。
そんな話受け入れたくもなくて、わたしはそのままホテルを辞めることにした。
大好きだったコンシェルジュの仕事を失って。ホテルの名前にも鷺ノ宮の名前が入ることになった。
……結局行き場を失った。職がないとなると、今の家に住むこともきっと出来ないだろう。
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