【鷺ノ宮夫婦の初めてのデート】

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「はい。分かりました」 「聖良はジェットコースター、好きか?」 「はい?あ、はい。まぁ、好きですけど……」 「俺は正直に言うと、ジェットコースターはどうも苦手だ」 「ええっ?苦手なんですか?」  びっくりした。それは初耳だ。まさか遊園地をかしにしたのに、ジェットコースターが苦手だなんて……。意外すぎる。 「ああ。だけど聖良のために克服したいと思っている。聖良がジェットコースターが好きなのなら、それを克服して一緒に楽しみたいと思っている」 「ええっ!そ、そんな! そんなにムリして克服する必要はありませんから、大丈夫ですよ!?」  まさかわたしのためにそこまで言うなんて、思いもしなかった。  びっくりしてしまって、わたしの方が逆に困ってしまうくらいだ。  そんなこと言われたら、わたしのためにムリをさせているような気がしてしまって。  なんだか本当に申し訳ない。 「いや、いいんだ。お前が好きなことを、俺も好きになりたい」
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