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あの時、朱音の意思を無視して私は私になった。
それは姿を消した私をまだ愛してると強く訴える彼の眼差しに捉えられ…
私は私として生きたいと望んだから。
彼女たちは私が生み出した私の子供みたいなもの。
それぞれが思うように生きて欲しいと記憶を引き継がせないようにした。
その記憶も私のどこかに彼女たちと一緒に今も眠ったまま。
それらが目覚めることはないだろう。
私はようやく私を忘れることをやめて彩愛となったのだから。
だけど忘れた“私”は今も鼓動を重ね、
私だけが知っているーーーー
fin.
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