泣いたシイタケ

5/9
前へ
/9ページ
次へ
 ふたりはさっそく赤くそまったキノコの絵を描き始めました。  いい絵が描けそうで嬉しくなりました。  そこへ犬をつれたおばさんが通りかかりました。 「おやまあ、きれいな赤いキノコだこと」  ふたりは、自分たちが見つけて、赤い色に染めたキノコのことを、かわいいと褒めてもらって嬉しくなりました。 「でもね、君たち、そのキノコを食べちゃだめよ。さわるのもだめよ」 「えっ!どうして?」 「あのね、野山に生えているキノコには、毒があるものもあるのよ。特に赤い色のには注意した方が良いって聞いたことがあるからね」 「へえ、しらなかった!」 「きをつけます!」 「おばさん、おしえてくれてありがとう」 「食べちゃダメだからね~」  おばさんは手を振って行ってしまいました。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加