一緒に住みたい

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一緒に住みたい

仕事が決まったら一緒に住むと約束をした! 食事の後すぐに一聖はその話を始めた! 「仕事が決まったら一緒に住んでくれるよね?」 「アァー約束したからな!」 「じゃぁ、すぐに引越ししていい?」 「その前に色々話さなきゃいけない事もあるだろ」 「なに?部屋のこととか?生活費の事?」 「それもだけど・・・・・とりあえず、部屋でゆっくり話そう」 「うん」 一聖の言う一緒に住むと言う事はどう言う意味なのだろう? 一緒に住んでもいいとは言ったが、その意味が私にはよく分からなくなっていた・・・・・それ程簡単に気楽に他人と一緒に住んで良いのだろうか? 永く付き合って、それで一緒に住むと言うならまたしも、一聖と私は退院してからは、まだ今日を含めて2度しか逢っていない! 部屋に着いてとりあえずコーヒーを準備する! 「一聖は私と一緒に住みたい理由は?」 「何言ってんの!遼さんの事好きだし、一緒にいたいからに決まってるのにどうしてそんな事聞くの?」 「いゃ!好きなのはわかってる、私も一聖のことが好きだ・・・・・でも、私たちはまだお互いのことをよく知らないんじゃないかと思って・・・・・」 「相手のこと全部知らなきゃ一緒には住めないの?」 「そんな事は言ってない、ただ・・・・・」 「遼さん、いざとなったら僕と一緒に住むのが嫌になった?」 「嫌じゃない!そう言うことを言ってるんじゃない!」 「だったら何?」 「私達の関係のことを言ってるんだ、ただの同居なのか?1人でいるのが寂しいからなのか?恋人としてなのか?」 「遼さん、僕好きだって言ったよね!好きだから一緒に居たいし、だから一緒に住みたいって言ってるんだけど・・・・・」 「わかった、一聖の気持ちをはっきり聞きたかったんだ」 「遼さんはどうなの?僕の事好きだから、一緒に住んで良いって言ってくれたんだよね?」 「勿論そうだ、悪かった・・・・・俺もはっきり言ってなかったな!一聖の事が好きだ、だから一緒に居たい」 「遼さん、ありがとう!」 「じゃ、これからのことを決めよう。   部屋は私の寝室の隣が空いてるからそこを使えば良い、それと光熱費はこれまで通り私が出す、一聖には食事の支度と掃除をお願いしょうかな?それでどうた?」 「わかった、あっ!洗濯も俺がやる」 「それは各自やろう」 「どうして?別々にするって不経済にならない?」 「マァそうだが・・・・・」 「俺がやるよ、遼さんのも一緒に」 「いいのか?」 「もしかして、照れてる?」 「マァー」 「引越しはいつでもいい?早くやりたいんだけど」 「一聖はいつから仕事なんだ?」 「来月からだからそれまでには引越したい」  「わかった、今月の私の休みは来週の金曜日だからその日にやろうか?」 「うん!あのさ、ベッドはどうしよう?」 「シングルなら大丈夫だろ?今使ってるのを持ってくれば」 「今のは多分入らない・・・・・遼さんと一緒じゃダメ?」 「一緒に寝るって?」 「うん」 「わかった、そうしよう」 「良かった」 一聖に説得される形で同居の話は決定事項となった。 これまでの自分には、この展開は考えられない・・・・・それでもどこかワクワクとした気持ちがあるのは否めなかった。 何回会ったかなんて意味のないことにこだわっていた自分はいつの間にかつまらない大人になっていた。 一聖の一途で素直な愛情表現が嬉しくもあり、恥ずかしくもあった。
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