医師・成瀬 燎

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医師・成瀬 燎

さっきまでの甘い雰囲気なんて全く感じさせないくらい、硬い表情と深刻な声で出て行った(りょう)。 あの瞬間僕のことは念頭に無くなったと感じた、でもそれが(りょう)!僕の好きなのはあの冷たい表情の医師としての成瀬 燎だ。 一緒に住んでも何もしてこない燎の事をずっと待っていた、好きならキスしてほしいし情熱的に見つめたり抱きしめたりしてほしいと思っていた。 でもその気がないのか、そんなことをする気がないのか………ずっと待っていた。 でももうこれ以上我慢できなくて、昨夜僕は(りょう)に聞いた。 僕の事をどう思ってるのかって………聞いてよかった。 僕の思い過ごしだった………もう我慢しないって言って、僕がびっくりするほど激しく抱いてくれた。 少し後悔してるみたいだったけど、僕は嬉しかった。 仕事に行くまでデレデレした顔をしてたのに、電話が来たとたん表情が変わった。 男らしくてカッコいいなって思う、僕よりずっと大人な(りょう)。 親も兄弟もいないと言った燎には僕がずっとそばにいてあげる。 ニュースで工場爆破の様子を伝えていた、今頃遼は大変だろうな。 僕には想像もつかない・・・・・人の命を預かる仕事なんて・・・・・きっと明日は疲れて帰ってくるだろう。 僕は朝ごはんを用意して、仕事に行く事にした。 食べる元気があれば良いけど、疲れてたらそのままベッドに寝てしまうかもしれない。 そばに居てあげたい、でもきっと遼は仕事を休んで僕がそばに居ても喜ばないとわかってる。 だから、僕も自分の仕事をちゃんとやるよ。 遼おやすみなさい。
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