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それから何か月と丘に行っても彼に会うことはなかった。
「あの時、聞いてたらよかったのかな、、、」
「ここかしら。」
「⁉」
そこには彼がカノジョだと写真を見せてくれた女性がいた。
その女性はひとつのお墓の前で立ち止まった。
「ここがあなたの言っていた大事な人とよくあったところなのね。」
「あなた、いや祐樹、ちゃんとそのひとに名前を伝えたのかしら。あなたってなかなか名前を教えてくれなくて、、、」
「まぁ、あなたが後悔しないでいられるならいいと思うわ。」
「あなたが病気で亡くなってからたくさんの人が悲しんでいたわよ。」
「あなたはたくさんの人に愛されていたのね。」
「私もその一人なんだけどね」
「今までありがとう祐樹。これからも大好き」
「また来るからね」
女性はそう言い残すとお墓に花を添えて去っていった。
「そうかお前祐樹っていうのか。俺に名前も教えないまま、なんで死んじゃったんだよ。俺は置いて行かれてばかりじゃないか。なんで、、、なんで、、、」
「お前の名前はお前から聞きたかったな。」
「君の名前を教えて、、、」
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