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そう言っていたのは、成人式のあとに行う同窓会の幹事をやってくれていた高校時代のクラスメイトだ。卒業するなり早々にメッセージのグループも抜けるから、連絡を取ることが大変だったと軽くなじられたのだ。
一番最初にグループを抜けるのがおまえだとは思わなかった、とも言われたが、ごめん、と謝りはしたものの、それだけで、篤生は同窓会には出なかった。もちろん、成人式にも出ていない。
避けていた自覚はあるので、薄情だと言われても返す言葉はなかったし、ひさしぶりの集まりを楽しもうという空気に水を差すつもりもなかった。けれど。
――地元が嫌なわけじゃないけど、あそこにいると、絶対に一夏の話が出てくるから。
そういう、目立つ人間だったのだ。そのこと自体はしかたがないと思っているし、僻んでいるわけでも、なんでもない。ただ、篤生自身が、その話題に触れたくないというだけだ。それに、本人に会う可能性も極力排除したかった。
会って、いまさら、なにがどうなると思っているわけではなくても、それでも。
――それに、一夏にとっても黒歴史というか、汚点みたいなもんだろうし。
ある意味で、篤生以上に会いたくないと思っているかもしれない。そんなふうに自嘲しつつ、一番上に表示されていたメールを開いた瞬間、息が止まった気がした。
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