アイとアオとイロハ姫

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 それから、アイとアオは毎日公園へ行きました。  イロハ姫は、いつもお絵描きの準備をして待っていてくれました。絵の中の木の葉っぱはだんだん赤や黄色やだいだいに変わっていきます。それといっしょに、公園の木々も、どんどん秋の色に変わっていくのでした。  そうして、とうとう、ポプラもイチョウも桜の木も、全部秋の色に染まりました。これからは、だんだん風に乗って落ち葉になっていくのです。 「さあ、今年の秋のお仕事はこれでおしまい。今度はこの街に雪が降ったら、雪色に染めに帰ってくるわ」 「ありがとう、イロハ姫」 「また来てね」 イロハ姫は大きなカバンを抱えて、アイとアオにさっと手を振ると、もういつの間にかどこかへ消えてしまっているのでした。   「今年の秋はきれいね」 何も知らないママは、公園の前を通るたびに、そういって秋の色に染まった葉っぱを眺めるのでした。
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