Destiny

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「今日?……あ、もしかして」 掛井さんは、犬山の三光稲荷神社を知っていた。 「恋愛成就を祈願する絵馬が、たくさん奉納されていました。ご縁や運命を信じるのは掛井さんだけじゃないし、ぜんぜん変じゃないです」 「なるほど……うん、確かに」 納得してくれたようだ。嬉しそうに、私に微笑みかける。 「あなたと僕は、いつかどこかで縁を結んでいる。運命を感じる瞬間が、これからもたくさんあるかもしれないね」 「はい」 でも、神様に頼ってばかりでなく、自分自身も頑張って、気持ちを伝えなければ。掛井さんがそうしてくれたように。 こんなにも好きなんだから。 「夏目さん。今日は家まで送り届けます。その前に、夕飯でも食べませんか?」 「ありがとうございます。ぜひ!」 掛井さんは運命の人。 ゆったりとした心地で、彼の隣にいられる幸せに浸った。
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