濱井

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濱井が学校に到着すると、環境グリーン科の生徒たちが待っていてくれた。 「濱井さん!」 元気に手を振ってくれた女子は生徒会長だ。環境グリーン科から生徒会長が出るのは統合されてから初めてだといって、桐島先生が喜んでいた。 「会長。久しぶり!」 トラックを停めると、生徒たちがプランターを降ろし始めた。 「なんか重くない?」 「ほんとー。いつもより重いわー」 と、口々に言いながら、プランターをビニールハウスの中に入れた。 環境グリーン科は女の子ばかりだから、非力なんだよな、確かに今日のプランターは重たい。 「あれ、今日、桐島先生いないの?」 濱井は生徒会長に聞いた。 「はい、プランターが来るまでには戻るって言ってたんですけど。そのあとスピーチも聞いてほしかったのに」 会長は、フラワーフェスティバルでイスラ・ヌエボの観光大使の前でスピーチをすることになっている。コンベンションセンターという町で一番大きいホールだから緊張すると以前に言っていた。 「そっかー。練習したいのか」 「はい」 「じゃ、俺が聞いてあげよう」 「え。いいんですか」 「うん。アドバイスはできんけど」 「うれしい。ありがとうございます」
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