栞と金貨

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「おはよう、佐々木さん。昨日はすごい告白だったね。返事はまだ?」 ショートカットの可愛らしい子が聞いてきた。 「うん・・・かなり照れた。アイテムが見つかったから、返事をこれからするつもりよ」 「私、彼に憧れてたんだけどな。その顔だとOKの返事みたいね」 「なんか、ごめん・・・」 「ううん、全然、全然。彼女が出来れば、逆にすっきりする。ね・・・友達になってくれる?」 「もちろん!」 「よかった。大野 美貴よ。美貴、って呼んで」 「わたしの事も、智子とか、トモって呼んでね」 「よろしくっ」 握手した。 「智ちゃん、もう友達出来たの、よかったな」 ドキン!明くん 「あの・・・昨日の返事なんだけど」 「うん」 「忘れてて、ごめんっ!あの栞見て思い出した。で、わたしはこれ・・・」 金貨を見せる。懐かしそうに掌で転がす明くん。 「覚えてた?」 「もちろん!身を切る思いだった・・・ってのは冗談だけど」 「で・・・返事だけど、よろしくお願いします!」 「それって…単なる懐かしさから?」 「ううん。昨日、明くんすごく優しかったから」 「よかった。僕も、智ちゃんの『短い間になるかもしれませんが、親友と言う人が出来るといいと思います』って言葉に惚れ直したんだ」 顔が赤くなってくるのを感じる。 「あと、その素直な反応に・・・放課後、もっとその頬を染めてやるよ」 きゃ~っ!いろんな妄想がわたしの頭を駆け巡ったのは言うまでも、ない。 ~The End~
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