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「忘れ物忘れ物っと」
軽快なリズムでスキップをしながら、少女ーーユラベちゃんは教室へ向かっていた。
「小山先生……あっ……」
教室の中から先生二人の声がする。
担任と副担任の、男と女、放課後の教室……
「まさか、」
教室から聞こえる声に耳を傾ける。
「I don't like sushi《愛丼は好き?》」
あああ、愛の丼!?
「Sure《しゃー》」
なぜ蛇のモノマネ!?
まさか、あなたを丼に見立てて今すぐ食らってみせましょうか、という遠回しの合図なのでは!?
そう、私は愛の毒蛇です、とでも言うかのようじゃないですか!?
ユラベちゃんは思った。
「これが大人の恋愛か……」
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