それだけじゃないんだ

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若菜と出会ったのは私が大学入学に合わせて一人暮らしを始めた時だった。 その時から金髪だった。 東京の不動産屋さんで住む部屋を探していたら、同じように部屋を探していた若菜が声を掛けてきた。 「東京って家賃高くね?」 派手な外見だから最初は「東京って怖い、関わりたくないな」と思っていたんだけど、グイグイ距離を詰めるコミュニケーション能力の高さと気を遣わせない人当たりの良さに段々と私の心の壁が崩れていって、家賃半分で済むっていうのもあって、いつの間にか一緒に住むことになっていた。
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