三週間後

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「僕を見張りに戻してください」 「申し訳ないけどね。あれだけが仕事じゃないから」 「実績もあるのに? 納得いきません」 「吉崎君」  目の前に紙が数枚、差し出された。 「お客様相談カードだよ。見てごらん」  吉崎とかいう店員の態度が悪い  セルフレジを使っていたらにらまれる  使い方を聞いたら馬鹿にしたように教えられた 「嘘だ、こんなの……」 「他のスタッフからも苦情が出ている」 「嫉妬してるんですよ! 僕が正義だから」  僕は紙を払いのけた。 「吉崎君、何言って……」  事務室を出て僕は店内に戻る。  悪を排除して、居場所を取り戻すんだ。  僕がヒーローになれる場所を。  僕は敵の肩をつかんだ。 「どけよ、僕の場所だ」 「ちょっと、何するんですか!   やめてくださいよ」  力では僕の方が上だ。敵はおびえている。勝利を確信し笑みがこぼれる。  押しのけようとすると、店長が追いついてきた。
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