7/16
前へ
/164ページ
次へ
「そのことであなたに相談があったの。変な夢なんだけど、神珠(オーヴ)が反応した以上、ただの夢とは思えなくて」    ようやく海里華は、灯真に今朝見た夢を話した。肩掛け鞄に入れてきた白い羽根を見せつつ、美しい風景と深刻な会話を克明に思い出そうとした。これさえなかったら、突拍子もない夢だと自分でも笑っていただろう。  やがて聞き終わった灯真は、神妙な表情で自分の両手を見つめた。 「もし。もしもだよ、聖樹祭で起きた時逆の秘法のように、何かのきっかけで緑寿の過去と繋がったってことはないかな?」 「それは私も考えた。でも、何がきっかけか……」
/164ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加