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結婚式
「鈴、おめでとう」
「おめでとう、鈴」
「ありがとう、美雪、美冬」
「すごく綺麗」
「似合ってるね」
「ありがとう」
私の控え室に入って来たのは、友人の美雪と美冬。
「受付、ありがとうね」
「そんなの全然いいよ。喜んでやるよ」
「私たちがドレスを用意してもらうことになって、何だかすっごく役得なんだけど?」
「ほんと、それ。ありがとうね、鈴」
披露宴の受け付けを二人にお願いした際、お礼に二人のドレスをこちらで用意すると沖田のお義母様がおっしゃった。だから二人は今、ピンクのシースルーのやわらかなドレスを着ている。ショルダーとネックラインがデザイン違いのお揃いで、とてもお洒落だ。
「二人もすごく似合ってるね。嬉しい」
「「鈴が嬉しいの?」」
「うん」
「こんなドレス一式を用意してくれるようなおうちの人と結婚しても仲良くしてよ、鈴?」
「もちろんだよ」
「約束よ?」
「うん」
私は両手の小指を出して、美雪と美冬と指切りをした。
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