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「1時間なんてあっという間だけど、次に会う約束くらいは出来ると思うし、披露宴のあの席で落ち着かなかった分は飲めるだろう」
エレベーターの中で私の腰周りを撫でながらそう言う陽翔さんに
「セルフですよね?」
と確かめる。
「そう、バー形式のまま。通常のバーのスタッフしかいないからバーテンに注文すればいい」
「はい」
エレベーターを降りる時には一度腕を組んだが、どちらからともなく手を繋ぐ。
「いいよね?」
「いい」
「こっちの方が好き」
「いつもと同じで落ち着くんだな」
「はい」
陽翔さんと腕が触れあう距離で手を繋いで歩くことに慣れたことがとても嬉しいと感じながら、16時ちょうどにバーへ入った。
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