3427人が本棚に入れています
本棚に追加
「これからも鈴と仲良くしてやってくださいね」
おばあちゃんがそう言って双子に頭を下げると
「はい、私たち鈴のこと大好きなので仲良くさせていただきます」
「もうおうちに遊びに行く約束をしちゃいました」
と双子が答えるから、挨拶だけなのに話が終わらないじゃない。遊びに行く約束だけで、とても楽しそうなのね。そう思った時、また網野先生の言葉を思い出す。
‘幸福感を他人と比較すんな。どんなに金持ちでも美人でも仕事ができても、それで本当の幸福は測れへん。お金がなくても幸せな人、裕福でも不幸な人はいる。大切なんは今の自分が十分幸せやと気付くこと。そして目に見えへん幸せにも敏感になることや’
言葉は理解出来るし尤もだとは思うけど、人がよく見えるのも自然なことよね?でも…この双子がドレスを着てこんなに楽しそうでも、特に何とも思わない。反面、沖田姉妹がドレスを着替えて派手に振る舞っていることや、鈴が幸せそうなのはとても気になる。
劣等感を持ちつつも、優越感を得て自尊心を満たしたい。リーダー的存在な人よりも目立ったりすることで自分をアピールしたい。その、自分をアピールしたいと思う気持ち、すなわち、自己顕示欲が強いあまり、比較して優位に立とうとする。そして他人から称賛されたい、存在を認められたいという思いから、人を蹴落としてでも優れているところをアピールしようとしての言動がマウンティング。
これまで日常的に私がやってきたことだ。まだそういう感情があることは認める。だけどこうやって客観的に分析出来るようになったことは進歩でしょ?
最初のコメントを投稿しよう!