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「ありがとうございます。ぜひ使わせて下さい…本当に嬉しい」
「そう?無理してない?」
「まさか。本当にとても嬉しいです。陽翔さんにはもう伝えてもらえましたか?」
「ううん、まだ」
「このまま急いでスタッフさんに預けるから、お兄さんには鈴ちゃんから伝えてくれる?」
「二人で入場の時にね」
「はい、伝えます。本当にありがとう、早織さん、詩織さん」
それからしばらくして陽翔さんが私を迎えに来てくれた。
「鈴、最高に綺麗な花嫁だ」
「ありがとうございます」
陽翔さんが私の手を取り腕を組ませてくれると、二人でチャペルの入り口へと向かう。
「早織さんと詩織さんが、リングピローを手作りして下さったんです」
「二人が針を持ったのか?」
「はい、嬉しいサプライズですね。喜んで使わせていただくとお伝えしたので、すでにチャペルの中に」
「ちゃんとリングがおさまるものか?」
「失礼な…シャンパンゴールドの素敵なリングピローです」
「鈴がいいならいい」
「はい、あれがいいです」
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