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「で、外で言えないことってなに?」 「……」 「言わないとわからないけど」  本当は怒ってないけど、イラッとした感じで話すと、律は必ず話し始める。  これが一番手っ取り早い、誘導尋問。 「あの……、引かないで聞いて欲しいんだけど…」  おずおずと律が話し始める。 「抱いて…くれない……か?」 「……。はぁ……?誰が、誰を?」 「察してくれ」 「いや、察するも何も、言われないとわからないんだが」 「だから…お前が…俺を…抱くんだよ…」 「……。はぁ?お前、そっち系なのか?」  律は巨乳好きで、今まで女としか付き合ったことがない。  だからそっち系だったなんて初耳だ。 「実は彼女…あ、元カノに、あの、その、あれだ。開発されたんだ」 「どこを?」 「あそこだ」 「だからどこ?」 「だから、アナルだ!」 「!!」 「俺、もうそこでしかイけない…」 「!?!?」 「こんなこと、海里しか頼める人いなくてさ…」 「……」 「一生のお願い!俺を抱いてくれ」 「抱いてくれって言われても」  願ったり叶ったりだ。  心の中で叫んだが、そんなこと言えない。  だって律はノーマルだから。  でも、ここは親友ぶって……。 「いいよ」 「!!」   驚く律を尻目に、苦笑いをする。 「俺、律だったら抱ける。だって親友だろ?」 「ありがとう海里!じゃあ…」  キスをねだるように律は目を瞑り、俺はその唇に唇を重ねた。  ああ、律はなんて素直で無垢なんだろう……。  こうなるように、俺が仕組んでいたなんて知らずに、こんな男に「抱いてくれ」って言うなんて。  律の元カノ紹介したの俺だよ?  あの女に「律を開発してくれたら、お前と付き合ってやる」っていったら、すぐに律を開発し始めて。  律。   お前は親友だと思っている俺に、ずっと騙されてたんだよ。  でも安心して。  これからは、いやって言うほど愛しやるよ。  大事に大事に抱くからさ。  俺がいないとだめな身体にしてやるよ。  愛しい律。  愛してるよ…。
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